御床地区は可也山の山麓にあり、殿山川が流れています。その川に沿って土砂災害警戒区域が指定されており、昭和34年7月14日には、殿山川上流にできた天然ダムが決壊し、土石流が発生、御床地区は大きな被害を受けました。

この時、土石流から難を逃れた住民の方の証言や『糸島伝説集』(糸島新聞社)「地下からお経の声-掘り当てた正直久兵衛さん」の災害伝承を用いて、地域住民対象に防災学習会を実施しました。
「地下からお経の声-掘り当てた正直久兵衛さん」は室町時代の明徳3年(1392年)、小富士地区の土石流で埋まった薬師如来を助け出す話です。これを僭越ながら皆さんの前で朗読させていただきました(;^ω^)
その他、ハザードマップや気象情報の活用法なども示しましたが、これら防災の一般知識だけでなく、彼らの住む地域の土砂災害の歴史や伝承を盛り込むと、災害の具体的イメージを感じ取ってもらえ有意義だと感じました♪

加えて、公民館のテレビを使って、dボタンで気象情報が確認できることを実演したりなど…。
今後も土砂災害リスクがある地域で、住民と対話しながら防災活動を継続していきたいです。
※地域の方々と学んだ本取り組みは、「砂防ボランティア基金」令和3年度(2021)助成に基づいています。
※糸島市御床地区に関する過去の災害履歴は、令和2年度「糸島市協定大学等課題解決型研究事業」で得られたものです。この取り組みでは、研究協力者として関わりました。
【以下参照】
令和2年度「糸島市協定大学等課題解決型研究事業」
「糸島市における災害史について」九州大学大学院 工学研究院 西山 浩司 助教
コメント