防災WEST

定満池水神碑と附放水路門石柱(都城市高城町)

自然災害伝承碑

タイトルは「じょうまんのいけすいじんひ」と「つけたりほうすいろもんせきちゅう」と読みます。

定満池とは、今の観音池のこと。観音池公園は家族連れに人気のスポットです。特に桜の季節は格別です。

ある日、家族で訪れた際に車窓からこちら↓を見つけました。

「石山観音池 災害復旧記念碑」と書かれてあります。自然災害伝承碑がこのような観光スポットにもあったとは。昭和45年なので比較的新しいですね。しかし、その手前には天保十二年と書かれた別の石柱もあり、さらに少し離れた場所には水神様が祀ってありました。俄然、興味が沸いてきます。

調べてみると、観音池は石山地区の水田を潤す水源、つまり農業用ため池のようです。現在も現役で稼働しています。

水神碑は、天保12年(1841)、池の改修を記念して建てられました。碑文には、放水口が毎年壊れるため、郡奉行町田次郎九郎が藩に願い出て資金を調達、天保12年(1841)閏1月から3月にかけて工事を行ったことや、高城郷の工事関係者の名前などが記されています。放水路門石柱はその時に使われた建築部材と考えられます。

出典:都城市「都城の文化財(高城地区)」

この池は昔から度々水害に遭い、その都度改修工事をしていることが分かりました。今から180年前と55年前の記録がこの土地に残っているので、そうした先人達からのメッセージを受け取り、今後起こりうる災害に今のうちに備えましょう。

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